粘華微笑(ねんげみしょう)( お盆に起きること)

昨年9月に 元夫が亡くなった。

 この人は ちょっと瞑想しただけで部屋の中を座布団ごと

 プカプカ浮くような人だった。

 何度かそんなことがあって「瞑想はもうやめよう」と思ったらしい。

 良いことには思えなかったといっていた。

 神社へ行っても片手をあげると 「ゴーッ」と風が湧いた。

 この人とは 縁がなく離婚した。

 でも、二歳で保護された天涯孤独の人だった。

 病気になってからは月に一、二度、病院に駆けつけたりした。

 この人が 亡くなってから、三度ほど私の具合が悪くなる。

 「あんたも一緒にこっちに。」と夢で言われた。

 確かに 生前はよくよく尽くしていた。

 けれど、「一緒に逝くのは、イヤ!」と何度も断っていた。

 看護師をしている姪に この話をした。

 「あー、それ、病院では よく目にする」と言われた。

 お盆の前日も 夢で「闘病、頑張っている。」といった。

 あの世もこの世も 本人次第。成仏したくないなら

 仕様がないか。と思っていた。

 あいにくの台風で高野山へは行けなかった。

 本人の希望で 高野山で祀ってもらっている。

 でも、お盆なので我が家のお仏壇で、家族で

 盂蘭盆経を一巻だけあげた。

 だけど、たったそれだけで、とんでもなくスッキリした。

 亡くなって以来、あれだけしていた家内でのラップ音もなくなった。

 盂蘭盆経では 目連さんという方の 業の深いお母さんが

 全ての法則を超えて救われるという。

 現在の父母や七世の父母も救われる。

 わたしは宗教家ではないので詳しいことはとてもいえない。

 でも、お盆とお大師さんがすごいってことだけは実感した。

 一度、盂蘭盆経をご一読あれ。

 旧歴七月十五日はとてつもないことがある。